HACCP導入について

HACCPとは?

「HACCP」。いったいどんなものなのでしょうか?

HACCPは、「Hazard Analysis and Critical Control Point」の頭文字を取ったものです。
読み方は、「ハサップ」です。

HACCPとは、食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法です。
この手法は 国連の国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)の合同機関である食品規格 (コーデックス) 委員会から発表され,各国にその採用を推奨している国際的に認められたものです。
厚生労働省|HACCP(ハサップ)より引用

まとめますと、食品等事業者の入荷から出荷までの行程における、製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法です。

HACCPは、食品衛生管理システム

この手法は、1960年代にNASA(アメリカ航空宇宙局)が宇宙飛行中の食事の安全性を確保するために考案した食品衛生管理システムです。

日本でも、1990年に「食鳥処理場におけるHACCP方式による衛生管理指針」が制定され、1996年には「総合衛生管理製造過程」による食品の製造が一部の業種によりスタートしました。

そして、2018年6月に食品衛生法が改正され「HACCPに沿った衛生管理の制度化」が決まりました。
これにより、2020年施行(1年間の経過措置があり、2021年完全施行)となり、企業の規模や業種により「HACCPに基づく衛生管理」を行うことが義務づけられました。

HACCPを導入することで以下のようなメリットがあります。

HACCP導入によるメリット

HACCPによる衛生管理は、食中毒等の食品事故防止や事故発生時の迅速な原因究明に役立ちます。

  1. 従業員の衛生管理への意識がアップします。
  2. 製品トラブル時の対応が迅速になります。
  3. 製品等へのクレームや事故が減少します。
  4. 在庫管理ができ、生産効率の向上し、ロス率が下がります。

HACCPを導入するために

HACCPの導入をするためには、まずは平素からの食品衛生管理からの見直しをします。

食品衛生の基本は、5S(7S)になります。
5Sとは「整理・整頓・清掃・躾・清潔」、7Sは、5Sに「洗浄・殺菌」を加えたものです。

食品衛生は、5Sさらには7Sを日ごろから行い、食品衛生管理が実施されていることが重要です。
食品衛生の仕組みは、現状の確認分析 → 現状改善の提案 → 今後の展開・方向性を確立していきます。

[ 基礎知識 ]  HACCP導入には段階があります

【使用語句の説明】

Codex : 国連の専門機関である国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)が合同でつくった、国際的な食品規格。
JFS:Japan Food Safety Management Association、つまり一般財団法人食品安全マネジメント協会のこと。
JFS-C:このレベルになれば、FSSC22000、ISO22000、SQF2000とほぼ同等の内容になる。
GMP: Good Manufacturing Practice、つまり適正製造規範のこと。
衛生管理:原材料の受け入れ・調理・提供などの一連の段階で病原微生物の汚染を防ぎ、腐敗・変敗を防止し、有害な化学物質や金属などの硬質の物質の混入を防ぐために、あらゆる手段を講じること。

「HACCP制度化」(太枠で囲んだ左側の2列)

厚生労働省の食品衛生法の一部改正性に伴なって制度化し、全ての食品事業者へのHACCP取り入れを行うとした模式図です。
会社の規模(従業員数で50人で区分け)で「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」と「HACCPに基づく衛生管理」に分けれますが、どちらも食中毒の削減のため取り組んでもらおうという内容です。

「JFS食品安全マネジメントシステム」(右側の3列)

日本におけるHACCP認証(その食品事業者がHACCPを行っていることを第三者機関が認め、証明書を発行するもの)のあらましです。海外機関の認証も同様の構成になっています。

●HACCPというと難しく聞こえるかもしれませんが「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」は今まで行ってきている衛生管理を整理し、一部を文書化し、記録をとっていきましょうというものです。

●特に新たに設備を導入しろというものではありません。誰でも「何を行わなければいけないか」、「もし間違っていたらどうするか」が判るように、日々それを行っていることを実証するために「記録」しようというものです(今どきよく言われている「見える化」するというというものです)。

●食品衛生を家に例えると、土台や本体にあたるのが「一般衛生管理(清掃、従業員の健康管理、手洗い等)で「HACCP(作業工程のおいて健康に被害を与える危険性を事前に考え管理する)は、それらが整って初めてかけられる屋根のようなものと考えて頂ければわかりやすいです。

●認証には一般衛生管理とHACCP、それと全体のシステムを維持管理する機能を付け加えています。
各項目の文書の作成と検証のための時間が必要となります。

厚生労働省の制度化では、保健所が検査に入ったときに確認され、HACCP認証の証書が発行されるわけではありません。

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